シンポジウム:日本の現代美術の変遷ー1989年を起点として
- 開催予定
- 展覧会関連
- どなたでも
- 通訳あり
2025年秋 、国立新美術館とM+(香港)との共同企画による展覧会「日本の現代美術1989-2010(仮称)」が、国立新美術館主催、M+共催として、国立新美術館を会場に開催されます。2024年11月8日(金)、1990年代および2000年代の日本現代美術を国際的な視点でとらえてきたキュレーターおよび研究者であるキャシー・ハルブライヒ(米国)、神谷幸江(米国)、ピー・リー(香港)の3名の専門家を招き、シンポジウムを開催いたします。本シンポジウムにおいて、この約20年間における日本の現代美術が国際的なコンテキストにおいてどのようにとらえられてきたのか、各登壇者の証言とともに、議論を深める契機となるでしょう。
開催概要
- 開催日
- 時間
15:00~18:00(14:30開場)(途中15 分間の休憩をはさみます)
- 会場
国立新美術館 3階講堂
- 対象
- どなたでも
- 参加方法
当日11時より1階・中央インフォメーションにて整理券を配布いたします。
- 定員
200名
- 料金
無料
- 主催
国立新美術館、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
企画協力:M+
協力:アートウィーク東京
- お問合せ
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
- 備考
※内容や日時は都合により変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。
※日本語と英語の同時通訳をご利用いただけます。
※講演の写真撮影や録画はお断りしております。
※後日、アーカイブ動画を公開予定です。
※本イベントの記録写真を、活動報告や広報の目的で公開する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
イベント内容
プログラム(予定)
15:00-15:05 ご挨拶:逢坂惠理子(国立新美術館長)
15:05-15:15 ご挨拶・展覧会概要について:ドリアン・チョン [M+副館長(キュラトリアル部門)、チーフ・キュレーター]
15:15-15:55 基調講演 キャシー・ハルブライヒ [インディペンデント・キュレーター、フィランソロピー・アドバイザー、
元ロバート・ラウシェンバーグ財団エクゼクティブ・ディレクター、元ニューヨーク近代美術館MoMA初代アソシエイト・ディレクター]
15:55-16:15 プレゼンテーション① 神谷幸江 [美術評論家、インディペンデント・キュレーター]
16:15-16:35 プレゼンテーション② 皮力(ピー・リー)[大館当代美術館 アート部門長]
16:35-16:50 休憩・転換
16:50-17:00 展覧会におけるリサーチプロセスについて:イザベラ・タム [M+キュレーター(ビジュアル・アート部門)]、尹志慧 [国立新美術館特定研究員]
17:00-17:45 ラウンドテーブル
17:45-18:00 Q&A
18:00 終わりの挨拶
出演者
キャシー・ハルブライヒ Kathy Halbreich (インディペンデント・キュレーター、フィランソロピー・アドバイザー、元ロバート・ラウシェンバーグ財団エクゼクティブ・ディレクター、元ニューヨーク近代美術館MoMA初代アソシエイト・ディレクター)
インディペンデント・キュレーター、フィランソロピー・アドバイザー。 |
神谷幸江(かみや・ゆきえ)(美術評論家、インディペンデント・キュレーター)
Photo by Ben Warren |
ジャパン・ソサエティー(ニューヨーク)ギャラリー・ディレクター、広島市現代美術館学芸担当課長、ニューミュージアム(ニューヨーク)アソシエイト・キュレーターを歴任。第12回上海ビエンナーレ(2018-2019)共同キュレーター。国内外で日本人作家個展やアジアと他地域、異分野を横断する展覧会を企画。共同キュレーションに「荒野のラジカリズム:グローバル1960年代の日本の現代美術作家たち」(ジャパン・ソサエティー、2019)、「ふぞろいなハーモニー:アジアという想像力についての批評的考察」(アジア4都市巡回、2015‒18)、「Re:Quest─1970年代以降の日本現代美術」(国立ソウル大学美術館、2013)などのグループ展がある。西洋美術振興財団学術賞を受賞(2011)。国立アートリサーチセンター専門委員、AICA(美術評論家連盟)会員、Shigeko Kubota Video Art財団(SKVAF)アドバイザー。共著に『Ravaged –Art and Culture in Times of Conflict』(Mercatorfonds/2014)、『California-Pacific Triennial』(Orange County Museum、2013)『Creamier –Contemporary Art in Culture』(Phaidon/2010)などがある。 |
皮力(ピー・リー ) Pi Li(大館当代美術館 アート部門長)
大舘当代美術館(香港)アート部門長。元M+(香港)シグコレクション・シニア・キュレーター、学芸部長。2001-12年には中央美術学院(CAFA)の美術管理部門の副エグゼクティブ・ディレクター、2005-12年にはUniversal Studios-Beijing(後のBoers-Li Gallery)の共同設立者兼ディレクターを務めた。 キュレーションした展覧会に「Right Is Wrong: Four Decades of Chinese Art in M+ Sigg Collection」ウィットワース・ギャラリー(マンチェスター、2015年)ビルド・ムセアット(ウーメオ、スウェーデン、2014年)、「Moist: MAAP in Beijing 2002」中華世紀壇(北京、2002年)、「Fantasia」space imA(ソウル、2001年)東方現代アートセンター(北京、2002年)、「Image Is Power」何香凝美術館(深圳、2002年)などがある。 2002年には東京オペラシティアートギャラリーで開催された「アンダー・コンストラクション」、2006年には「メディアシティソウル」のキュレーターを務めた。2002年の上海ビエンナーレ、2003年のポンピドゥー・センター(パリ)での「Allors, la Chine ?」でもキュレーターを務めた。主な著書に『Action to Concept』(2015年)、『Farewell to Moralism』(2018年)、『M+ Sigg Collection: Four Decades of Chinese Art』(2021年)、『Madame Song: A Life in Art and Fashion』(2023年)がある。中央美術学院博士課程修了(美術史)。 |
ドリアン・チョン Doryun Chong(M+ 副館長(キュラトリアル部門)、チーフ・キュレーター)
© YAYOI KUSAMA Photo: Dan Leung. Image courtesy of M+, Hong Kong |
2013年にM+香港の初代チーフ・キュレーターに就任。2016年からは副館長(キュラトリアル部門)を兼任。以来10年以上にわたり、M+の3つの主分野であるデザインと建築、映像、視覚芸術や、香港の視覚文化をテーマに、コレクション、展覧会、教育普及プログラム、出版物、デジタルコンテンツなど、M+のすべてのキュレーション活動とプログラムを監督している。2021年11月のM+開館に至るまで、またそれ以降も、M+コレクションを大きく成長させるとともに、同館での展覧会のキュレーションや教育プログラム実践を指揮し、20世紀および21世紀の視覚文化における文化を越え、国を越える物語を前景化させている。 2015年以降4回に渡る香港のヴェネツィア・ビエンナーレ参加を含め、M+開館までに20以上の展覧会を企画・監督。吉竹美香との共同キュレーションによる「Yayoi Kusama: 1945 to Now」は、草間彌生のこれまでで最も包括的な回顧展であり、2022年11月にM+で開催され、批評家のみならず多くの観客からの好評を博した。同展は、2023年にはビルバオのグッゲンハイム美術館に巡回し、同美術館史上最も来場者の多い展覧会のひとつとなり、さらに2024年にはポルトガルのポルトにあるセラルヴェス美術館に巡回した。2025年3月にM+にて開催される同館とパリ国立ピカソ美術館の共催による展覧会「Picasso for Asia: A Conversation」の共同キュレーターも務める。
M+以前は、サンフランシスコのアジア美術館(1999–2000年)、ミネアポリスのウォーカー・アート・センター(2003–2009年)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)(2009–2013年)においてさまざまなキュラトリアル実践を行い、工藤哲巳、ホァン・ヨン・ピン(黄永砯)、ヤン・ヘギュ各氏の大回顧展の他、戦後日本美術の総括として「Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde」(2012年)を企画。また2001年第49回ヴェネツィア・ビエンナーレでは韓国館をコーディネートした。このほか、アジア、北米、ヨーロッパにおいて、出版やレクチャーなどの幅広い活動とともに、数多くの賞の審査員やシンポジウム等でのパネリストを務めている。 |
イザベラ・タム Isabella Tam(M+ キュレーター(ビジュアル・アート部門))
イザベラ・タムは視覚文化を扱う美術館であるM+香港のビジュアル・アート部門キュレーター。専門はアジアのコンテンポラリー・アートで、特にグローバルな現代の言説における中国美術、日本美術、写真の並行的発展や交流に研究の重点を置いている。同美術館開館に向けてアジア現代美術の第一級のコレクションの構築とともに、オープン記念の展示企画を作るチームの一員として活動。企画・担当した展覧会に、「Right Is Wrong: Four Decades of Chinese Art in M+ Sigg Collection」(ビルド・ムセアット、ウーメオ―、2014年、ウィットワース・ギャラリー、マンチェスター、2015年)、 「M+ Sigg Collection: From Revolution to Globalisation」(2021-2023年)、「Sigg Prize 2023」(2023年)、また、大規模な個展として「Yayoi Kusama: 1945 to Now」(2022年)がある。2024年12月に開幕する「Yasumasa Morimura & Cindy Sherman: Masquerades」のキュレーターも務める。 2023年にはトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)のキュレーター招聘プログラムに参加。2011年にはロンドンのホワイトチャペル・ギャラリーでキュラトリアル・フェローとして滞在。また、Three Shadows Photography Awards(三影堂摄影奖) 2024とソニーワールドフォトグラフィーアワード 2025の国際審査員も務める。 |
尹志慧(ゆん・じへ)(国立新美術館 特定研究員)
国立新美術館特定研究員。国立国際美術館(2015-19年)、芦屋市立美術博物館(2020-21年)を経て現職。「遠距離現在 Universal / Remote」展(2023-24年、熊本市現代美術館、国立新美術館、広島市現代美術館)を企画。携わった展覧会に、「国立新美術館開館15周年記念 李禹煥」(2022年、国立新美術館)、「芦屋の時間 大コレクション展」(2020年、芦屋市立美術博物館)、「クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime」(2019年、国立国際美術館)など。 |
アーカイブ配信
後日、国立新美術館YouTubeチャンネルにてアーカイブ動画を公開する予定です。