ID:78250

大山 絵美 展 OHYAMA EMI EXHIBITION

―よりどころ―

―yoridokoro―

Venue

ギャラリー白3

Gallery HAKU3

Period

2024年11月11日(月) ~ 16日(土)

Exhibition Outline

大山 絵美 展 オオヤマ エミ テン ―よりどころ―

OHYAMA EMI EXHIBITION ―yoridokoro―

大山絵美の絵の「異質さ」を感じたのはいつからだろうか。他に類型的作品を私は知らない。目に親しんだ「現代美術」とは違うポジションに位置しているのかもしれない。
一つには独特な画質にある。支持体の上に絵の具を置く、塗る、染み込ませるのが一般的な中、彼女はグロスメディウムで絵の具を溶き、重ね、重ねて遂にガラス質の画面に色彩を閉じ込める。だから絵は輝く色彩の固まりとなり、光と色彩は同質化する。光の色彩化。でもこれはメディウムの働きだけではない。彼女の色鉛筆画の中にも同じ光が見える。だとすれば、「光の色彩化」は彼女の資質そのものであり、本源的表現だと思う。
二つには描かれる形について。もし私なら、ガラス質に輝く画面だけで描くかもしれない。筆致と平面を駆使して描く画面は十分に勝算があると思う。しかし彼女は過剰に形を描く。「形はノスタルジックなもの?」と尋ねると「それはない」と即答。続けて「形に意味はなく美しいと感じるあらゆるものを描いている」と。これは衝撃的アンサーで、私が絵に意味を求めていた事を逆に知った。彼女は魅せられた全ての自然を、物を、装飾を直截に選び描いている。その豊饒さ、公平さ、喜びが絵に満ちていく。そして、ひたすらに描く。
これが大山絵美の絵画である。
この文章を、ギャラリー白の閉廊を前に書かせて頂いたことを光栄に思う。
ギャラリー白が半世紀の間、関西の現代美術の中心渦であり続けた事実に改めて敬意を表する。私はギャラリー白に対して一観覧者に過ぎないが、ギャラリー白を継承し、現代美術を愛し、作家を愛し支えてこられたことは想像に難くない。画家の一人として心から感謝する。
馬場草香(画家)

Opening Hours
11:00 ~ 19:00
(土曜17:00迄)

Access Information

ギャラリー白3 ギャラリーハク3

Gallery HAKU3

Address
〒530-0047
大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3F
Website
http://galleryhaku.com/
General Inquiries
06-6363-0493 art@galleryhaku.com
Updated Date:2024.11.26
Created Date:2024.11.26