ID:75443
重要文化財指定記念特別展
Special Exhibition Commemorating Designation as an Important Cultural Property
百草蒔絵薬箪笥(ひゃくそうまきえくすりたんす)と飯塚桃葉(いいづかとうよう) The Medicine Chest with Herb Design by Iizuka Tōyō I
江戸博物学と工芸の融合
Venue
根津美術館 〈展示室 1・2〉
NEZU MUSEUM
Period
2024年11月2日(土)~12月8日(日)
Exhibition Outline
重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥(ひゃくそうまきえくすりたんす)と飯塚桃葉(いいづかとうよう) ヒャクソウマキエクスリタンストイイヅカトウヨウ
Special Exhibition Commemorating Designation as an Important Cultural Property The Medicine Chest with Herb Design by Iizuka Tōyō I
根津美術館が所蔵する阿波(あわ)徳島藩主・蜂須賀(はちすか)家伝来の「百草蒔絵薬箪笥」。本展覧会はこの薬箪笥が主役です。銘から、明和8年(1771)11月に徳島藩のお抱え蒔絵師である飯塚桃葉(初代・?~1790)が制作したことがわかっています。器表と内部の抽斗(ひきだし)前面は寄裂(よせぎれ)風の文様が鮮やかに施され、エキゾチックで繊細な金具が要所に付された、大変豪華な作品です。そして本作の最大の特徴は、薬箪笥にふさわしく蓋裏(ふたうら)に百種の草や昆虫が名称と共に極めて精緻な研出蒔絵(とぎだしまきえ)で表され、かつ充実した内容品をも備えていることにあります。蒔絵史や薬学史など様々な観点から貴重な作例であることにより、本年、新たに国の重要文化財に指定されました。
いったいこの薬箪笥は何のために制作されたのでしょうか。従来、桃葉を召し抱えた10代藩主・蜂須賀重喜(はちすかしげよし)の用に供するためと考えられてきましたが、当時の蜂須賀家や博物図譜の動向を注視してみると、蜂須賀家と政治的に重要な関係にあった讃岐(さぬき)高松藩主・松平家への贈答用として制作された可能性が浮上します。
本展は、「百草蒔絵薬箪笥」の制作背景を18世紀後半の博物学と美術の様相の中に探るとともに、作者である飯塚桃葉の代表作をまとめて取り上げる初めての機会です。
- Closing Days
- 毎週月曜日 ただし11月4日(月・振替休)は開館、翌11月5日(火)休館
- Opening Hours
- 午前10時 ~ 午後5時
- (入館は午後4時30分まで)
- Admission (tax included)
- オンライン日時指定予約
一般1500円 学生1200円 - ※当日券(一般1600円 学生1300円)も販売しております。当日受付でお尋ねください。※障害者手帳提示者及び同伴者1名は200円引き。中学生以下は無料。
[日時指定予約制]
スムーズなご入館と快適なご観賞のために。ご予約は当館ホームページから。
https://www.nezu-muse.or.jp お問い合わせ 電話03-3400-2536
ご来館前に当館ホームページより日時指定入館券をご購入ください。(クレジットカード決済のみ)
オンライン日時指定予約 一般1500円 学生1200円(10月29日(火)より予約受付を開始する予定です。)
※当日券(一般1600円 学生1300円)も販売しております。
(ご予約の方を優先してご案内いたします。当日券の方は少々お待ちいただくことがあります。混雑状況によっては当日券を販売しないことがあります。)
※障害者手帳提示者及び同伴者1名は200円引き。中学生以下は無料。
・招待はがきをお持ちで入館無料の方もご予約ください。・ご予約は1グループ10名までとさせていただきます。 - Exhibit Replacement
- ※会期中展示替え、ページ替えがあります。前期11/2(土)~11/24(日) 後期11/26(火)~12/8(日)
- Exhibition Website
- https://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
Events
※当館ホームページからお申し込みください。いずれも入館料が必要です。
講演会
ここがスゴい!飯塚桃葉のわざ
講師/室瀬和美氏(重要無形文化財「蒔絵」保持者)
11月9日(土)13時30分~15時
蜂須賀家お殿様のお薬手帳 -百草蒔絵薬箪笥の謎-
講師/髙橋京子氏(大阪大学総合学術博物館招へい教授、薬学博士)
11月17日(日)13時30分~15時
会場/いずれも根津美術館 講堂
スライドレクチャー
11月8日(金)、11月29日(金)
各日とも11時30分~12時15分
会場/根津美術館 講堂
重要文化財指定記念特別展「百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」を担当学芸員がスライドで解説します。
特別催事(有料)
素浄瑠璃(すじょうるり)「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると) 順礼歌(じゅんれいうた)の段」
太夫/豊竹 呂勢太夫(とよたけ ろせたゆう)
三味線/鶴澤 藤蔵(つるさわ とうぞう)
11月30日(土)15時~16時
徳島藩のお家騒動を描いた物語「傾城阿波鳴門」より順礼歌の段を素浄瑠璃で上演します。「百草蒔絵薬箪笥」が制作された時期と近い、明和5年(1768)に大坂竹本座で初演された本作をお楽しみください。
Access Information
Created Date:2024.1.17