ID:7484
小林正典 命をみつめて
世界の難民
Venue
清里フォトアートミュージアム
KIYOSATO MUSEUM PHOTOGRAPHIC ARTS
Period
September 18 (Sat), 2004 ~ September 29 (Wed), 2004
Exhibition Outline
小林正典 命をみつめて コバヤシマサノリ イノチヲミツメテ 世界の難民
報道写真家の小林正典は、世界の子どもたちを撮影するうち「なぜ子どもたちが銃をとらなければならないのか」という疑問に突き動かされ、以来約30年にわたり世界72カ国を取材しています。1980年から2000年までの間、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の依頼をもとに、難民・飢餓の問題を集中的に取材。その実状を記録し、国際援助の緊急性と理解を深める優れた写真を撮り続け、小林は写真による人道的活動を高く評価され、94年国連写真家賞を受賞しました。「援助は卵を温めるようなもの」。80年にウガンダで聞いたUNHCR職員の言葉が長年にわたる小林の取材活動を支え、インスピレーションを与え続けてきたともいえるでしょう。
2003年秋、清里フォトアートミュージアムでは「小林正典:命をみつめて―難民、マザー・テレサ、地雷」と題し、三つのテーマで構成した展覧会を開催いたしました。本展は、同展より<難民>のみをUNHCR駐日地域事務所の主催で、国連大学ビルにて70点を展示するものです。
独裁者の欲望が民族抗争を引き起こし、紛争で疲弊した大地を干ばつが襲い、抑制や飢餓に苦しむ人々が難民となります。生きる選択肢として残されたのは、住み慣れた土地を捨て、国境を越えることなのです。難民・避難民の数は今も約1710万人といわれています。
難民キャンプの中で、現実を受け入れようとする子どもたちの厳しい眼、好奇心に満ちた眼、希望に輝く眼 ― 過酷な状況のなかにあって、命の尊厳が輝き出す瞬間をとらえ、生命の鼓動を一枚の写真の中に凝縮させていく ― さまざまな「命」の有りようを伝える小林の写真は、悲惨さをことさらに訴えようとするものではありません。むしろ淡々と、レンズを介した写真家と子どもたちとの対話のぬくもりを伝えようとするものです。同時に、その穏やかな眼差しの奥に、問題の本質を深く見据えて、悲劇が繰り返されぬよう強くメッセージを発信しています。
「難民問題は、心の貧しさが作り出した。心が作り出した問題は心を持って解決にあたるしかない。」と語る小林は、難民の発生と大国が引き起こす環境問題が深く繋がっていることなど、示唆に富んだ講演を各地の小学校で積極的に行っています。
小林正典の写真を通して<難民>という状況に置かれたひとりひとりの「命」に向き合い、その尊厳を、明日を希望する眼差しの輝きを・・・
- Organizer
- UNHCR 駐日地域事務所
- Closing Days
- 無休
- Admission (tax included)
- 無料
- Exhibition Website
- http://www.kmopa.com/
- Exhibition Inquiries
- TEL.0551-48-5599
Access Information
清里フォトアートミュージアム キヨサトフォトアートミュージアム
KIYOSATO MUSEUM PHOTOGRAPHIC ARTS
- Address
-
〒407-0301
北杜市高根町清里3545-1222
Created Date:1999.3.31