ID:45887
世界を魅了した「青」浮世絵名品展
春信・歌麿の“露草青” 写楽の“藍” 北斎・広重の“ベルリンブルー”
Venue
佐野美術館
sano art museum
Period
平成27年4月11日[土]~5月31日[日]
Exhibition Outline
世界を魅了した「青」浮世絵名品展 セカイヲミリョウシタ「アオ」ウキヨエメイヒンテン 春信・歌麿の“露草青” 写楽の“藍” 北斎・広重の“ベルリンブルー”
《神奈川沖浪裏 (かながわおきなみうら)》は葛飾北斎 (かつしか ほくさい)の傑作「冨嶽三十六景 (ふがくさんじゅうろっけい)」シリーズの一つとして広く知られます。とくに波を彩る濃く鮮やかな「青」が人々を強く印象づけています。このたび、浮世絵の青色絵具に焦点をあてた展覧会を開催します。
浮世絵は江戸時代初期(17世紀)に墨摺絵 (すみずりえ) から始まり、18世紀半ば頃より多色摺へ変化を遂げました。様々な色彩の中でも「青」の発色は難しく、試行錯誤が重ねられました。まず鈴木春信 (すずき はるのぶ) などの美人画に使われたのが露草青 (つゆくさあお) でした。彩色時は美麗ですが植物染料のため退色しやすく水に滲 (にじ) みやすいものでした。やがて東洲斎写楽 (とうしゅうさい しゃらく) などの役者絵に藍 (あい) が多く用いられるようになりました。藍は退色しませんが水に溶けず、濃い青から淡い青へと変化させる表現が困難でした。
その後登場したのがベルリンブルー(通称ベロ)でした。ベロは1704年にドイツで生まれた合成顔料で、日本へは18世紀後半に長崎へもたらされました。伊藤若冲や平賀源内の絵画作品の一部に、ベロ彩色の先行例が近年明らかになっていますが、最も効果的に活用されたのが北斎の「冨嶽三十六景」(文政12年(1829)より刊行)でした。ベロは変色せず水によく分散するため、鮮明な色を保ちつつ、青の濃淡で遠近感をもたらす表現が自由にできるようになり、浮世絵のさらなる隆盛へとつながっていきました。
本展は、東京・礫川 (こいしかわ) 浮世絵美術館所蔵の名品100余点により、浮世絵師たちが理想的な絵具を求めながら、多様かつ繊細な「青」の色彩表現を究めた足跡をたどります。
- Organizer
- 佐野美術館、三島市、三島市教育委員会、静岡新聞社・静岡放送、礫川浮世絵美術館
- Sponsership and Cooperation
- 後援/ 静岡県教育委員会
協賛/ 伊豆箱根鉄道株式会社
企画協力/ アートシステム - Closing Days
- 木曜
- Opening Hours
- 10:00 ~ 17:00
- 入館の受付は16:30まで
- Admission (tax included)
- 一般・大学生 1,000円(750円) 小・中・高校生 500円(400円)
- ※( )内は4月10日までの前売り料金 (佐野美術館での取扱いは4月9日まで)
※毎週土曜日・5月5日(火・祝)は小中学生無料 ※15名以上の団体は各2割引
●前売券販売所 (4月10日まで)
一般・大学生 750円 小・中・高校生 400円
・静岡新聞社・静岡放送本社事業部 / 浜松総局 / 東部総局 (平日9時~17時)
・佐野美術館 (4月9日まで)
・セブンイレブン / サークルK / サンクス / チケットぴあ各店 (Pコード:766-607)
●当日割引券販売所(展覧会会期中): 各1割引
・伊豆箱根鉄道=駿豆線各駅(原木駅、牧之郷駅を除く)
・セブンイレブン / サークルK / サンクス / チケットぴあ各店 (Pコード:766-607)
※各施設の休業日にご注意ください。 - Exhibition Website
- http://www.sanobi.or.jp/exhibition/ukiyo-e_2015/
Events
イベントのお申込・お問合せは当館まで / Tel 055-975-7278 ・ http://www.sanobi.or.jp/
講演会「世界を魅了した浮世絵版画“青の世界”」
日時/ 4月25日(土) 14:00~16:00
講師/ 下山進 吉備国際大学副学長(研究担当)・大学院文化財保存修復学研究科教授
会場/ 佐野美術館講堂
定員/ 60名 聴講料/ 500円
※要申込・先着順
担当学芸員のギャラリートーク
日時/ 4月18日(土)、5月9日(土)、23日(土)、30日(土) 14:00~
会場/ 佐野美術館2階展示室
※申込不要・聴講無料・入館券をお求めの上、展示室入口にお集まりください。
聞香~香りを聞いてみましょう【菖蒲 (あやめ) 香】
日時/ 5月16日(土)、17日(日) 10:00~ / 14:00~
講師/ 南方秀雲鶴 (みなみかた しゅううんかく) (安藤家御家流)
会場/ 隆泉苑 (佐野美術館庭園内)
定員/ 各回20名
参加費/ 1,500円
※要申込・先着順
Access Information
Created Date:2015.3.24