ID:24442

特集陳列 坂本龍馬

Venue

京都国立博物館

Kyoto National Museum

Period

July 23 (Wed), 2008 ~ August 31 (Sun), 2008

Exhibition Outline

特集陳列 坂本龍馬 トクシュウチンレツサカモトリョウマ

小規模ではありますが、館蔵の龍馬書簡を中心に龍馬の遺品や刀、海援隊関係資料などを展示し、あわせて関係する幕末の資料を展示いたします。
今年の大河ドラマ『篤姫』は幕末の薩摩藩が舞台のドラマですが、その主役のひとりは篤姫の幼馴染みの「肝付尚五郎」(瑛太)です。この尚五郎はのちに薩摩藩家老の「小松帯刀」となって幕末史に足跡を残します。そしてこの小松帯刀と坂本龍馬は深い関係があるのです(ちなみに篤姫と小松帯刀そして龍馬は同じ天保6年の生まれです)。当館に保存されている坂本龍馬書簡のうち慶応3年4月頃に土佐の乙女姉さんへあてた手紙の中に小松帯刀の名前が見えます。その手紙の一節に龍馬は次のように書いています。

「なお去年七千八百両でヒイヒイとこまりておりたれば、薩州小松帯刀と申す人が出しくれ、神も仏もあるものにて御座候」

龍馬が同志とともに長崎で始めた商社亀山社中(のちの海援隊)も金銭不如意で困窮することが度々ありました。(「ヒイヒイ」という表現はとても龍馬らしいものですが)その危機のひとつを薩摩藩の小松帯刀が大金を出して救ってくれたというわけです。また小松は西郷隆盛や大久保利通の武力倒幕路線よりは龍馬らの大政奉還路線を支持していたとされます。
また龍馬は西郷吉之助(隆盛)についても別の手紙で「おおいに心のよい人だ」という意味の文章を残しています。龍馬がいわゆる薩長同盟をなしとげるのも薩摩人や長州人とのこのような人脈の裏づけがあったからなのです。そのようなこまやかな人間関係は龍馬書簡のあちこちに見ることができます。どうぞじっくりとお読みください。
さて今年は明治維新から140年の節目の年であり、各地で記念の展示などが行なわれます。今回の特集陳列でも慶応4年(明治元年)の正月3日に開戦した「鳥羽伏見の戦い」に焦点をあて、それに関連する作品を展示いたします。遠藤蛙斎が描いた『伏見鳥羽戦争図』は大画面の迫力ある絵巻です。伏見の市街地はこの戦いで戦場となり、龍馬の定宿であった寺田屋などもこのとき被災しています。この鳥羽伏見の戦い(戊辰戦争)が日本の近代史のはじまりを告げる歴史的にとても重要な戦争であったことをご理解いただければと思います。

Closing Days
月曜日(月曜が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)
Admission (tax included)
一般500(400)円 大学・高校生250(200)円 中学・小学生 無料
*()は20名以上
中学生以下の方をお連れの場合、観覧料の割引があります
Exhibition Website
http://www.kyohaku.go.jp/
Exhibition Inquiries
075-525-2473(陳列案内) 075-541-1151(代表)

Access Information

京都国立博物館 キョウトコクリツハクブツカン

Kyoto National Museum

Address
〒605-0931
京都市東山区茶屋町527
Website
https://www.kyohaku.go.jp/
Updated Date:2010.10.8
Created Date:1999.3.31