ID:58012

企画展

刀剣の美-日本刀と彫刻刀

会場

井原市立田中美術館 別館2階展示室

Ibara City Hirakushi Denchu Art Museum

会期

平成30年4月27日(金)~6月17日(日)

展覧会概要

企画展 刀剣の美-日本刀と彫刻刀 トウケンノビ-ニホントウトチョウコクトウ

本展覧会では、当館の所蔵作品であり、平櫛田中(1872-1979)が旧蔵していた日本刀、彫刻刀を中心に展示いたします。古名刀や、制作の参考にしたと思われる新刀の中でも、重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝・1963年認定)で、戦後日本を代表する刀匠である宮入行平(みやいりゆきひら)(1913-1977・本名堅一(けんいち)・初号昭平(あきひら))の作はひときわ目を引きます。

宮入行平は長野県埴科(はにしな)郡坂城(さかき)町で、農具や刃物作りをする鍛冶(かじ)屋の家に生まれました。1937年上京、栗原彦三郎(くりはらひこさぶろう)主宰の日本刀鍛錬(たんれん)伝習所に入門。よい刀を作るにはよい鉄を作ることが必要と考えた宮入は、古い兜(かぶと)、古釘などの鉄を混ぜるなど、さまざまな工夫を行いました。また、様々な古名刀の写しを制作し、地鉄(じがね)と刃文(はもん)の研究を深めていき、備前伝(びぜんでん)に始まり、山城伝(やましろでん)、相州伝(そうしゅうでん)を次々と究めました。

田中とは彫金家(ちょうきんか)・後藤年彦を通して小さなお守り刀を依頼したのが縁で親交が始まり、宮入が64歳で逝去するまで絶えることはありませんでした。田中は、宮入の純朴で真剣な人柄を愛し、自らの依頼に応えて鍛刀された井原市・甲山八幡宮(かぶとやまはちまんぐう)への奉納刀を「無論将来国宝とて相成銘刀」と絶賛しています。

本展では、宮入行平の名刀と共に、田中との親交を知ることができる宮入作の彫刻刀、書簡、並びに田中の眼を通して選ばれた古名刀、田中愛用の彫刻刀などを展示いたします。
彫刻刀の内、名人として知られる天才肌の刃物鍛冶(はものかじ)・千代鶴是秀(ちよづるこれひで)が作った《切り出し小刀(こがたな)》は初公開となります。

なお、彫刻刀は当館で所蔵する全点を初めて展示いたしました。この機会にぜひご観覧下さい。

休催日
月曜日
ただし、4月30日は開館し、5月1日は振替休館となります。
開催時間
9時 ~ 17時
(入館は閉館30分前まで)
観覧料
一般400(300)円/65歳以上・高校生以下無料
( )内は20名以上の団体料金
受付で年齢が確認できる証明書の提示が必要です。
展覧会ホームページ
http://www.city.ibara.okayama.jp/denchu_museum/docs/2018042500011/

会場情報

井原市立田中美術館 イバラシリツヒラクシデンチュウビジュツカン

Ibara City Hirakushi Denchu Art Museum

会場住所
〒715-8601
井原市井原町315
ホームページ
https://www.city.ibara.okayama.jp/denchu_museum/
更新日:2018年6月19日
登録日:2018年6月19日