ID:47154

曖昧の中に

宇野彰展 UNO AKIRA

会場

常陽藝文センター 藝文ギャラリー

会期

前期 平成27年8月5日(水)~8月30日(日)
後期 平成27年9月2日(水)~9月27日(日)

前期 平成27年8月5日(水)~8月30日(日)
後期 平成27年9月2日(水)~9月27日(日)

展覧会概要

曖昧の中に 宇野彰展 ウノアキラテン

UNO AKIRA

公益財団法人常陽藝文センターでは郷土作家展シリーズ第237回として、「曖昧の中に 宇野彰展」を開催いたします。
洋画家・宇野彰さんは、創元会会員の洋画家・小又光(故人)の確かなデッサン力で描いた人物画に惹かれて、小又が指導者的な役割を果たしていた白牙会美術研究所に入り基礎を学びました。昭和52年の初入選から現在まで、主に創元展で発表しています。
写実的な人物画を描いていた宇野さんはある時、洋画家・*有元利夫(故人)の作品に出会います。その独特な人物造形と、時を経たような趣の作品に強く影響を受けて、心象的なイメージを表現するようになりました。
宇野さんはあえて古びた雰囲気を出すために、下塗りしたキャンバス地を一度木枠から外して揉んだり削ったりして下地を作ります。そのマチエールから感じ取ったイメージを基に、描いては絵具を削り剥がし、また描くことを繰り返し、変化していく印象を捉えて画面に映していきます。制作過程の偶然がもたらす印象を大切にするのは、自身の想像を超え外からやってくる新しい感覚を発見し受け入れていくという宇野さんの姿勢なのです。人物像は人形か人間か判然としない曖昧 (あいまい) な表現で、背景やモチーフの全貌を克明には描きません。それは曖昧なところに想像が入り込む余地ができ、「観る人の想像が加わることで新しい感覚に出会える」からだといいます。こうして描いた作品『白い海』は、平成17年に上野の森美術館大賞展において優秀賞を受賞しました。
その後、宇野さんは描く対象にリアリティーを求めるようになり、人物の表現が変化しました。柔らかく広がる色彩の空間に、か細い輪郭線で女性の姿を捉えた作品です。静謐 (せいひつ) で詩情を湛 (たた) えたその作風は高く評価され、創元展にて文部科学大臣賞を受賞しました。女性を描く場合でも、宇野さんの手法に変わりはなく、モデルの女性から感じ取った印象を膨らませて画面に映しながら描き進めています。
今展では宇野さんの優品24点を二期に分けて展示いたします。
公益財団法人 常陽藝文センター

*有元利夫(1946~1985)…中世のフレスコ画などから着想を得て、平面的な構成で謎めいた人物や暗示的な背景を独特の浮遊感を持って描き、人気を博した。

主催者
公益財団法人常陽藝文センター
休催日
毎週月曜日、8/9 (日)~11 (火)は休館
開催時間
AM 10:00 ~ PM 5:45
観覧料
入場無料
展覧会ホームページ
http://www.joyogeibun.or.jp/tenji/index.html

会場情報

常陽藝文センター ジョウヨウゲイブンセンター

会場住所
〒310-0011
水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内
ホームページ
http://www.joyogeibun.or.jp/
更新日:2015年8月18日
登録日:2015年8月18日