ID:41267

没後50年 上田宇三郎展

―もうひとつの時間へ―

会場

福岡市美術館 企画展示室 [2階常設展示室内]

Fukuoka Art Museum

会期

[平成25] 2013年12月18日[水]→[平成26] 2014年2月16日[日]

展覧会概要

没後50年 上田宇三郎展 ボツゴ50ネン ウエダウサブロウテン ―もうひとつの時間へ―

「僕は時間が止るという言葉を口にするが、時々永遠を感ずる。
画面に向かっている時に、山で一人している時に、何か一流の芸術に接した時に、
そして亦ごく稀に旨く酔った時に。」……上田宇三郎「劫 (ゴウ)」より

大正元(1912)年、博多の裕福な商家の息子として生まれた上田宇三郎は、常に学年で5指に入る秀才でありながら身体が弱く中学校中退を余儀なくされますが、その頃から日本画を志し、京都と福岡で学びました。彼は戦前から密度の高い作品を発表し、昭和22(1947)年には4人の画友とともに「朱貌社」を結成し、注目を集めます。幾何学的な形態分析など西洋絵画から学んだ手法を日本画の画面に生かす試みに没頭する一方で、油彩画家・坂本繁二郎や彫刻家・冨永朝堂といった郷士を代表する芸術家とも親しく交際し、少なからぬ影響を受けました。日本表現派展への出品など東京での発表の機会に恵まれ始めた矢先の昭和39(1964)年、宇三郎は52才で没しました。洗練された造形感覚を示し、次第に暗示性を高めていく上田宇三郎の作品は、宗教上の時間概念や宇宙空間に関心を持ち、経験可能な世界の隣にあるもうひとつの時空間に惹かれ続けた精神的な探索そのものを示すようにも見えます。
本展は上田宇三郎の没後50年を記念し、その画業を回顧するものです。約20年ぶりの回顧展となる本展では、絵画作品約45点をスケッチブックや日記などの資料と併せて紹介します。戦前の博多のモダンな空気を受け継ぎつつ、高い精神性を作品に込めた上田宇三郎の芸術に触れて頂けたら幸いです。

主催者
福岡市美術館
休催日
月曜日(12月23日、1月13日[月・祝]は開館、12月24日、1月14日[火]は休館)
12月28日[土]~1月4日[土]
開催時間
9時30分 ~ 17時30分
入館は17時まで
観覧料
一般200[150]円/高大生150[100]円/小中生以下無料
※[ ]内は20名以上の団体料金。
※次の手帳をご提示の方は無料。
福岡市発行のシルバー手帳/北九州市発行の年長者施設利用証/障がい者手帳(介護者1人を含む)/特定疾患医療受給者証/先天性血液凝固因子障害等医療受給者証/小児慢性特定疾患医療受診券/鹿児島市民・熊本市民で65才以上を確認できる公的機関発行の証明書(保険証など)
展覧会ホームページ
http://www.fukuoka-art-museum.jp/jb/html/jb01/2013/ueda/ueda.html

イベント情報

●「時のあじわい、日々のにおい ―『上田宇三郎日記』を読む―」
読む人:山内光枝 [アーティスト]
開催日時:2014年1月19日[日]、2月2日[日] 14時~
会場:講堂及び教養講座室
『上田宇三郎日記』を流れる時間に、ひととき身を浸してみませんか。
宇三郎の見た映画を鑑賞し、彼の愛した珈琲とともにアーティスト・山内光枝さんのトークと日記の朗読に耳を傾ける試みです。
※コーヒーカップをご持参下さい。 ※先着30名、13時30分より受付。

●つきなみ講座「もうひとつの時間へ ―上田宇三郎展案内―」
講師:吉田暁子 [福岡市美術館学芸員]
日時:2014年1月18日[土] 14:00‐15:30頃
会場:教養講座室
※先着50名、13時30分より受付。

会場情報

福岡市美術館 フクオカシビジュツカン

Fukuoka Art Museum

会場住所
〒810-0051
福岡市中央区大濠公園1-6
ホームページ
http://www.fukuoka-art-museum.jp/
更新日:2013年11月26日
登録日:2013年11月26日