ID:40438
生誕120年記念
石垣栄太郎展 EITARO ISHIGAKI Retrospective
会場
和歌山県立近代美術館
THE MUSEUM OF MODERN ART,WAKAYAMA
会期
2013年9月3日(火)―10月20日(日)
展覧会概要
生誕120年記念 石垣栄太郎展 イシガキエイタロウテン
EITARO ISHIGAKI Retrospective
石垣栄太郎 (いしがき・えいたろう/1893~1958) の生誕120年を記念した展覧会を開催します。
和歌山県からは、紀南地方を中心に多くの人々が移民としてアメリカへ渡りました。そのなかには石垣栄太郎をはじめ、浜地清松 (1885-1947) やヘンリー杉本 (1901-1990) など、アメリカで画家として活躍した人物がいます。戦前における美術の中心はヨーロッパ、とりわけパリであり、日本の近代美術史も彼の地に渡って美術を学び、帰朝した作家がその中心として記述されます。もちろんそれは重要な歴史ですが、当館は、アメリカという場所で活動した作家たちの足跡も、日本の近代におけるもうひとつの美術の歴史として残すべく、調査研究やコレクション、展示活動を継続しておこなっています。
多くの渡米画家にとって、アメリカに渡った目的はまず生活のためであり、絵を学ぶことではありませんでした。現在の和歌山県東牟婁郡太地町に生まれた石垣栄太郎も、1909(明治42)年、15歳の時に新宮中学を中退し、出稼ぎのためアメリカに渡っています。数々の職を転々としながら、カリフォルニア州立大学美術学校や、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグなどに学び、画家としての活動を始めました。片山潜と出会い、ロシア革命と前後して社会主義の運動に目覚め、1920年代には当時の生活・風俗などを描くソシアル・シーンの画家として認められるようになります。大恐慌後の1930年代からは、失業、人種差別といったアメリカの抱える問題をテーマに制作し、メキシコ壁画運動の影響も受けながら、より大きな画面へと作品は展開しました。日中戦争や太平洋戦争が勃発してからは、反戦や反ファシズムを訴える作品を数多く手がけています。
この展覧会では、激動の時代をアメリカという場所で生きた、石垣の足跡をご紹介します。また、太地町立石垣記念館の協力を得て、若き石垣に大きな影響をあたえた女性彫刻家ガートルード・ボイルの作品など新出資料も公開します。
1997年に当館で開催した「アメリカの中の日本 石垣栄太郎と戦前の渡米画家たち」展以来、16年ぶりの回顧展になります。ぜひご覧下さい。
- 協賛・協力等
- 協力:太地町立石垣記念館 平成25年度 文化庁 地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ
- 休催日
- 月曜日 ただし9月16日、23日、10月14日は開館し翌日火曜閉館
- 開催時間
- 9:30 ~ 17:00
- 入館は16:30 まで
- 観覧料
- 一般 500(400)円、大学生 300(250)円
- ( )内は20名以上の団体料金 高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
- 展覧会ホームページ
- http://www.momaw.jp/exhibit/now/eitaroishigaki-retrospective2013.php
イベント情報
講演会「海を越える太地:南紀州移民史」
講師:櫻井敬人/太地町歴史資料室学芸員
10月14日(月・祝) 14:00から2階ホールにて (13:30開場、先着120名、聴講無料)
講演会「石垣栄太郎の生涯と作品」
講師:奥村一郎/当館学芸員
9月23日(月・祝) 14:00から2階ホールにて (13:30開場、先着120名、聴講無料)
フロア・レクチャー(学芸員による展示解説)
9月7日(土)、9月16日(月・祝)
14:00から、2階展示室にて (要観覧券)
こどもギャラリートーク
(子どもを対象にしたトーク/大人のみ、親子での参加も可)
9月29日(日)、10月6日(日)
14:00から、2階展示室にて (要観覧券)
会場情報
和歌山県立近代美術館 ワカヤマケンリツキンダイビジュツカン
THE MUSEUM OF MODERN ART,WAKAYAMA
- 会場住所
-
〒640-8137
和歌山市吹上1-4-14 (和歌山城となり) - ホームページ
- https://www.momaw.jp/
登録日:2013年9月3日