ID:3684
企画展 世界図の歴史
会場
神戸市立博物館
KOBE CITY MUSEUM
会期
2002年2月16日(土) ~ 2002年3月24日(日)
展覧会概要
企画展 世界図の歴史 キカクテン セカイズノレキシ
人は世界をどうイメージし、どのような姿で描いてきたのでしょうか。第36回古地図企画展示では、ヨーロッパと日本において作成された世界図を展示し、昔の人々がイメージしていた世界の姿を探りたいと思います。
最初に、ヨーロッパにおける世界図のあゆみをたどります。世界図が激変するのは大航海時代。15世紀末からのコロンブスやマゼランといった航海者の活躍で、それまでヨーロッパから中国までしか描いていなかった世界図が、アジア大陸全部とアメリカ大陸をも含んだものとなります。その大航海の最新情報をまとめたものが、オルテリウス編纂の地図帳『世界の舞台』(1570年初版)です。その巻頭を飾る世界全図は、当時の人々が認識していた世界の姿を表現しています。地図の右端(東端)には、1543年に「発見」された日本も描かれています。南半球にはオーストラリア大陸はなく、巨大な陸地が広がっていることが、現代の地図と大きく異なる点です。オーストラリア大陸は、次の17世紀になって、徐々に、地図の上にあらわれてくるのです。
次いで、日本における世界図のあゆみをたどります。日本人はもともと、独自の世界図を持っていました。それは仏教思想に基づく三国世界(天竺・中国・日本)を描いたものです。
16世紀後半、西洋から世界図がもたらされ、まったく違った世界の姿を知ることになります。日本人の「世界発見」といえるでしょう。その当時の人々、たとえば織田信長が目にしたであろう世界の姿とは、おそらく『世界の舞台』とあまり変わらないものであったはずです。
17世紀の江戸時代になると、いわゆる「鎖国」政策がとられ、海外との交流が限定されますが、意外なことに世界図は数多く描かれます。
江戸時代の日本人が最も信頼した世界図は、中国からもたらされます。宣教師マテオ・リッチが、1602年に北京で出版した「坤輿(こんよ)万国全図」です。この図はヨーロッパの知識を基に、漢字で書かれています。これが日本に伝わり、多くの地図が生み出されました。18世紀末に、水戸藩の儒学者長久保赤水(ながくぼせきすい)が作成した世界図は大変人気を博し、幕末にいたるまで民間に流布しました。
また、オランダを通じてヨーロッパからもたらされた地図をもとに、優れた世界図が幕府や民間の学者たちの手によって、数多く作成されました。展覧会では、昔の・・・
- 主催者
- 神戸市立博物館
- 休催日
- 月曜日
- 観覧料
- 一般 200(160)円
高大生 150(120)円
小中生 100(70)円
※( )内は30名以上の団体料金 - 展覧会ホームページ
- http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/
- 展覧会問合わせ先
- テレホンサービス 078-332-7810
会場情報
神戸市立博物館 コウベシリツハクブツカン
KOBE CITY MUSEUM
- 会場住所
-
〒650-0034
神戸市中央区京町24 - ホームページ
- https://www.kobecitymuseum.jp/
登録日:1999年3月31日