2-56-63, 2-88-91
日本版月刊『PLAYBOY』
アメリカの男性向け月刊誌『PLAYBOY』とライセンス契約を結んだ集英社は、1975年に日本版を創刊した。田名網は創刊号から1986年1月号まで初代アートディレクターをつとめ、誌面の構成に対して大きな決定権をもった。田名網にとってエディトリアル・デザインとは、ページをめくるごとに視覚情報も文字情報も次々と変化していく時間性をもった表現であり、その方法論は本誌において存分に具体化された。見開き全面印刷を多用してイラストの比重を増やし、厚紙に切り込みなどを施した仕掛けページが毎号のように用意された。合田佐和子、山口はるみ、空山基など気鋭のイラストレーターを多数起用し、写実性を誇張したスーパーリアリズムなど、自身の作品とは必ずしもスタイルを共有しない要素を活用した。