※事前申込は不要です。
※聴講は無料です。但し、本展の観覧券が必要となります。
DOMANI・明日展 2022-23
展覧会ホームページ:https://domani-ten.com/
11月27日(日)10:00~12:00の間に本展のご観覧を予定されていた皆さまには多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
閉室中にご観覧を予定されていた方のうち、ご希望者を対象に払戻しを行います。詳細はこちらをご覧ください。
展覧会概要
文化庁は、将来の日本の芸術界を支える人材の育成のため、若手芸術家が海外の関係機関等で行う研修を支援する「新進芸術家海外研修制度(在研)」を1967年度から実施しており、すでに半世紀を経過しました。美術分野では、そうした成果発表の機会として1998年から「DOMANI・明日展」を開始し、2022年度で第25回目を迎えます。2008年の第11回展以降は、前年に東京・六本木にオープンした国立新美術館を会場に、天井高に恵まれた空間での大規模なグループ展とし、「海外研修」のアフター・プログラムとして、海外に送り出した人材を日本のアートシーンにプレゼンする機会としてきました。
前回(第24回)はコロナ禍の影響で東京では開催できず、しかし在研関連のネットワークを生かして全国5会場に展開し、あわせて第1回から第23回展に関するアーカイブ集『DOMANI・明日 記録集:The Art of Tomorrow 1998-2021』を刊行しました。
本展は第25回の周年事業として、これまでに国立新美術館での「DOMANI・明日展」で本格的に取り上げることができていなかったキャリアの豊かな作家3名と、比較的近年に在研を終えた清新な作家6名、さらに「DOMANI・明日展」史上、初の国立新美術館2度目の参加となる近藤聡乃を招いた展示となります。サブタイトルは「百年まえから、百年あとへ」。1923年に首都圏を見舞った「関東大震災」から百年目の年に東京で開かれる企画として、「ゆれる/ゆらぐ地面、制度、価値観」という視点から、コロナ禍後の次代の人材育成、美術界のあり方をも考えます。
国際的な移動や発表を前提に活動してきた作家たちが、長期にわたる閉塞状態のアートシーンに遭遇したなかで思考を重ねた展覧会をご期待ください。
会 期 | 2022年11月19日(土)~2023年1月29日(日) 毎週火曜日、年末年始2022年12月27日(火)~2023年1月11日(水)休館 |
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開館時間 | 10:00~18:00 ※毎週金曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで |
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会 場 | 国立新美術館 企画展示室2E 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 |
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主 催 | 文化庁、国立新美術館 | ||||||
協 賛 | 公益財団法人 福武財団、日本美術家連盟、損害保険ジャパン、サンエムカラー | ||||||
協 力 | 日本航空、東京スタデオ、カトーレック、フレームマン、CG-ARTS、シュウゴアーツ、ミヅマアートギャラリー、ユカ・ツルノ・ギャラリー、KOTARO NUKAGA、Satoko Oe Contemporary、ヴァンジ彫刻庭園美術館、なら歴史芸術文化村、亜紀書房 | ||||||
制 作 | アート・ベンチャー・オフィス ショウ | ||||||
観覧料(税込) |
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お問合せ | 050-5541-8600(ハローダイヤル) | ||||||
取材に関するお問合せ | 「DOMANI・明日展」広報事務局(アート・ベンチャー・オフィス ショウ内) 担当 佐藤・市川 〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-18-8-301 TEL:03-3485-7866 FAX:03-3485-7851 e-mail:avo-shou.pr@ktd.biglobe.ne.jp (平日 10:00-18:00) |
出品作家
※【】内は文化庁新進芸術家海外研修歴、掲載順は研修年度順(近年~)となっています。作品イメージは参考図版を掲載。
大﨑 のぶゆき OSAKI Nobyuki
現代美術【2020年度(1年研修)・ドイツ(シュトゥットガルト)】
自身の存在を軸に世界を知覚するべく、独自の方法である描かれた絵が溶けていく作品など、リアリティの不確かさや曖昧な感覚を視覚化する作品を制作。「イメージが消失する」という表現がもたらす感覚や思考をより深め、記憶や時間などのモチーフやイメージの存在について考察する作品を展開している。

2022|写真
谷中 佑輔 TANINAKA Yuske
彫刻、パフォーマンス【2019年度(3年研修)・ドイツ(ベルリン)】
主に彫刻とパフォーマンスで知られ、彫刻と身体の関係を通して、他者との共生や永遠性と瞬間の持続など彫刻の在り方を表現している。彫刻的であることとパフォーマンス的であること、彫刻と身体の関係をお互いの媒介作用であるかのようにこの生態系の運動の内部で作用させたいと考え、変化する両者の緊張関係をパフォーマンス作品として提示する。

撮影:Alicja Hoppel
黒田 大スケ KURODA Daisuke
彫刻【2018度(1年研修)・アメリカ(テキサス、フォートワース)】
2017年に韓国の仁川の自由公園でマッカーサーの銅像を見て以来、自身の制作の基礎となっている「彫刻」について省みるようになり、1930年代の東京美術学校彫刻科への留学生に関するリサーチと制作をスタート。パフォーマンスなどユニークな手法で、芸術と公共の関係性、近代的な彫刻概念を明らかにすることに取り組んでいる。

2022 | ビデオ
撮影:大塚敬太+稲口俊太
池崎 拓也 IKEZAKI Takuya
現代美術【2017年度(1年研修)・アメリカ(ニューヨーク)】
大陸文化の影響を色濃く感じる、生まれ育った故郷・徳之島の風土や、中国の文化に興味を持ちながら、身のまわりにあふれる日用品や風景、文化や文脈を切り取り、自らにつなげる道標のように自身のアイデンティティを模索するような作品を制作している。

2019 | ドローイング
石塚 元太良 ISHIZUKA Gentaro
写真【2010年度(1年研修)・アメリカ(ニューヨーク)、2021年度(特別研修・フィンランド(ケミヤルビ―)】
パイプライン、氷河、ゴールドラッシュなどの特定のモチーフを世界中で撮影し続け、ドキュメンタリーとアートの間を横断するように独自のイメージを提起している。近年は暗室で露光した印画紙を用いた立体作品や、多層に印画紙を編み込んだモザイク状の作品、自作を近代絵画と比較したインスタレーションなど、様々な表現で現代における写真の可能性を追い求め、高い評価を得ている。

近藤 聡乃 KONDOH Akino
マンガ、現代美術【2008年度(1年研修)・アメリカ(ニューヨーク)】
モチーフが変容していくシュルレアリスティックな表現で少女の内面を描いたアニメーションから、緻密な筆致で存在感が際立つ油彩やドローイング、そして等身大のニューヨーク生活を切り取ったエッセイコミックに代表されるマンガなど、多岐にわたる作品を国内外で精力的に発表している。

2020 | マンガ原画
©KONDOH Akino, Courtesy of the artist and Mizuma Art Gallery
北川 太郎 KITAGAWA Taro
彫刻【2007年度(3年研修)・ペルー(クスコ)】
徹底して手仕事にこだわり、のみと石頭(せっとう)を使い長い時間をかけて石を素材に制作される彫刻は、プリミティヴで生命力にあふれており、おおらかで無垢なただずまいが未知の感覚を呼び覚ます。近年は現代への警鐘となるような展覧会へ多く参加し、石の内包する魅力をさまざまなアプローチで展開している。

小金沢 健人 KOGANEZAWA Takehito
インスタレーション【2001年度(3年研修)・ドイツ(ベルリン)】
学生時代よりビデオによる映像作品の発表を始め、ドローイング、パフォーマンス、インスタレーションなどの要素が混在する多彩で複合的な表現に至る。時間と空間を同時に扱うものとして「運動」に着目し、その作品世界は国内外で高く評価されている。

丸山 直文 MARUYAMA Naofumi
絵画【1996 年度(1 年研修)・ドイツ( ベルリン)】
水面のような自由なにじみがあいまいで豊かなイメージをもたらす、具象でありながら抽象という丸山独自の絵画は、下地材を施していないカンヴァスに水を引き、絵具をにじませていくステイニングの技法を用いて描かれている。本展では初公開のドローイング群も交えて構成し、「絵画の内部にしか発生しない空間の可能性」を探求する制作を総合的に展覧する。

伊藤 誠 ITO Makoto
彫刻【1996 年度(1 年研修)・アイルランド】
FRP(繊維強化プラスティック) 、ゴム、ステンレス、鉄など、現代の生活空間で身近な素材を使い、見たことのないもの、どこにもないものによる不思議でユーモラスな空間を作りだす。近年は身体に装着する彫刻やパフォーマンスを行うなど、新たな彫刻を模索し続けている。

撮影: 山本糾
関連イベント
DOMANI・明日展 2022-23 作家によるギャラリートーク
日時/出演 |
12月16日(金)18:00~18:30 丸山 直文 12月17日(土)14:00~14:30 大﨑 のぶゆき |
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会場 |
国立新美術館 企画展示室2E 各作家展示室 *オンラインでのライブ配信およびアーカイブ配信はございません。 |