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アーティスト・ファイル2011―現代の作家たち

  • 開催終了
  • 企画展

展覧会概要

国立新美術館が毎年開催する「アーティスト・ファイル」展は、国内外でいま最も注目すべき活動を展開している作家たちを選抜し、紹介するアニュアル(毎年開催)形式の展覧会です。第4回目となる今回の展覧会は、日本人作家と海外作家あわせて8 組という、国際色豊かな顔ぶれで構成されます。
出品作品は、絵画、写真、陶芸、映像、インスタレーションと多岐にわたり、作家たちの問題意識も様々です。しかし、こうした違いはあるものの、作家特有の鋭敏な感覚と問題意識によって生み出された作品は、いずれも、私たちが身を置く現代社会の特質を鋭く反映しており、時代のリアリティとでもいうべきものを、それぞれの表現で伝えています。
「アーティスト・ファイル2011」展は、多様なメディアに溢れた現代に特有の、刺激的で豊かな芸術表現に触れる絶好の機会となることでしょう。

開催情報は今後の状況により変更となる場合があります。 最新の情報は、お出かけ前に当館ホームページ、ハローダイヤルにてご確認ください。

会期 2011年3月16日(水)~6月6日(月)
毎週火曜日休館 ※5月3日(火・祝) および5月10日(火)は開館
開館時間 4月13日(水)以降、当面の開館時間は次のとおりとなります。
10:00~18:00(入館は17:30まで)
※金曜日の夜間開館は当面見合わせております。
会場 国立新美術館 企画展示室2E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
主催 国立新美術館
お問合せ ハローダイヤル 03-5777-8600

※5月18日(水)「国際博物館の日」にともない無料観覧といたします。

観覧料(税込)
当日券 1,000円(一般)、500円(大学生)
前売券 800円(一般)、300円(大学生)
団体券 800円(一般)、300円(大学生)
  • 高校生、または18歳未満の方、および障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は無料。
  • 3月26日(土)は「六本木アートナイト2011」開催にともない無料。
  • 団体券は会場でのみ販売。(20名以上に適用)
  • 前売券、および当日券はチケットぴあ(Pコード:564- 451)、ローソンチケット(Lコード: 34478)でも取り扱っております。(手数料がかかる場合がございます)※前売券は3月15日(火)まで販売(ただし、会場販売は3月14日(月)まで)
  • 会期中に当館で開催中の企画展、および公募展、またサントリー美術館、森美術館(六本木アート・トライアングル)で開催中の企画展チケット(半券可)を提示された方は、団体料金が適用されます
  • 国立美術館キャンパスメンバーズ加盟の大学等の学生・教職員は本展覧会を団体料金でご覧いただけます
  • 割引引換券を印刷の上、お持ちください。展覧会を100円割引でご覧いただけます。
  • 観覧券購入に次のクレジットカードと電子マネーがご利用いただけます。クレジットカード:UC, MasterCard, VISA, JCB, AMEX, Diners Club, DISCOVER 電子マネー:Suica(スイカ)、PASMO(パスモ)、ICOCA(イコカ) ほか。

※六本木アートナイト2011中止のため、3月26日(土)の22時までの開館延長および無料観覧は中止となります。

展覧会の見どころ

「アーティスト・ファイル」展とは

現代に生きる作家たちの新しい表現を紹介することは、国立新美術館が掲げる使命のひとつです。この目的を果たすために2008年に立ち上げられたのが、「アーティスト・ファイル」展です。
作家たちは、特定のテーマに沿って選抜されたわけではありません。国立新美術館の学芸スタッフが日ごろのフィールド・ワークを通じて推薦した作家から、この時期に紹介するに相応しい輝きを見せる顔ぶれが選ばれているのです。したがって、その問題意識、表現やメディアは千差万別であり、そこから立ち上ってくるリアリティは、見る者に委ねられています。

多様なメディア、多様な表現の魅力

2008年の初回から今回まで、このプロジェクトへの参加作家は32人に上ります。作家たちが用いるメディアは、絵画や彫刻、写真、インスタレーション、そして、映像といったニュー・メディアまで、多種多様です。また、出身国、年齢、そして造形作家としての問題意識も、実に様々です。展覧会には毎回、今日の美術状況の縮図とも言うべき多彩な作品が揃います。

国際的な顔ぶれと内容

過去3回の「アーティスト・ファイル」展と今回の大きな違いは、海外作家を多く招聘している点です。1990年代以降、グローバリゼーションの波は現代美術にも押し寄せました。国境を越えることで生まれる新たな文化の創出、および、それにともなう負の現象は、アートの世界にも大いに刺激を与えました。そして、実際に国境を越えて活躍する作家も、ますます増えています。今回の「アーティスト・ファイル」展は、こうした近年の動向を、これまで以上に色濃く反映しています。

ひとりひとりの作家の丁寧な紹介

「アーティスト・ファイル」展の会場は、ひとりひとりの作家の仕事をじっくり鑑賞できるよう、小さな個展の連なりとして構成されています。また展覧会カタログも、作家ごとの分冊形式で編集されています。会場構成、およびカタログの編集方針からも分かるように、「アーティスト・ファイル」展は、個々の作家の個性を十分に発揮し、それを記録にとどめる点に、大きな特色があるのです。なお、会期半ばには、会場の記録集も刊行します。

作家に関する資料の収集、提供と連動した展覧会

「アーティスト・ファイル」という名称は、展覧会のコンセプトを示すだけではありません。展覧会を機に、参加した作家の資料をファイリングし、これを継続、発展させることは、国立新美術館がアートセンターとしての機能を果たすための重要な活動なのです。「アーティスト・ファイル」展は、展覧会と情報資料の収集、提供が一体化した、国立新美術館ならではのプロジェクトです。

出品者紹介 (ABC順、敬称略)

クリスティン・ベイカー
Kristin BAKER(b.1975-)
スタンフォード(アメリカ、コネチカット州)に生まれる。現在、ニューヨーク在住。
クリスティン・ベイカーは、ポリ塩化ビニール板やアクリル板などの硬質な支持体に、スキージー*やナイフでアクリル絵具を大胆に塗りつける独自の手法で、カーレースや事故の瞬間などスピード感のある主題をダイナミックに描き、一躍注目を浴びました。具象と抽象、幾何学的な形態と有機的な形態、直線と曲線、静的なものと動的なものといった両義的な要素が絶妙なバランスのうちに凍結されたその画面は、大きなスケールと目の覚めるような鮮やかな色彩によって、観る者を圧倒します。本展では、大学院を修了した2001年に描かれた作品から最新作まで、全7点を紹介する予定です。
*ゴム製や樹脂製のへら
バードヘッド
BIRDHEAD (??)
ソン・タオ SONG Tao (宋涛)(b.1979-) 上海(中国)に生まれる。現在、上海在住。
ジ・ウェイユィ JI Weiyu (季?煜)(b.1980-) 上海(中国)に生まれる。現在、上海在住。
バードヘッドは、上海美術工芸学校出身のソン・タオとジ・ウェイユィによって、2004年に結成されたユニットです。2005年から本格的に活動を開始し、中国を拠点に様々な展覧会に参加。2007年には作品集「Birdhead 2006 Album」も発表しました。1980年代の改革開放政策以降、近代都市へと急激な変貌を遂げた上海の日常生活を、簡易なカメラで撮影するバードヘッド。「都市」が内包する混沌としたエネルギーとそこに暮らす若者たちの戸惑いや孤独をテーマに、中国の現状を素直に現している点が高く評価されており、近年は中国国内だけでなく欧米にも活躍の場を広げています。
タラ・ドノヴァン
Tara DONOVAN(b.1969-)
ニューヨーク(アメリカ)に生まれる。現在、ニューヨーク在住。
タラ・ドノヴァンは、プラスチック製のカップや楊枝、ガラス、タール紙など、身近な素材を大量に用いたインスタレーションや立体作品で知られる、アメリカで今もっとも注目される作家の一人です。ひとつの素材をある法則にしたがって集積することにより、素材に秘められた特性が思いがけない形で露わになるとともに、多様な自然現象を想起させる作品は、崇高で詩的な美しさを放ちます。アジアで初めての本格的な展示となる本展では、マイラー・テープとプラスチック製のストローを用いた2つの大規模なインスタレーションを紹介します。
岩熊力也 
IWAKUMA Rikiya (b.1969-)
東京都に生まれる。現在、東京都在住。
岩熊力也の絵画は、木枠に張られた透過性の高い薄いポリエステル布を支持体とすることを、大きな特徴としています。光沢がある皮膜的なポリエステル布には、油彩やアクリル絵具、あるいはラテックスやポピーオイルなどの画材が浸透して、半透明の広がりを形成し、そのなかからおぼろげな形象が浮かび上がります。作品のモティーフに選ばれているのは、動物や樹木、そして近年では山水画を思わせる山岳風景などの、始源的なイメージです。岩熊がこの10年以上にわたって続けてきたこのような絵画実践は、絵画の根源を探求する営為として、高い評価を受けています。
鬼頭健吾
KITO Kengo(b.1977-)
愛知県に生まれる。現在、ベルリン(ドイツ)在住。
2000年以降、日本の現代美術に台頭してきた新世代を代表する作家の一人である鬼頭健吾は、近年、海外にも活躍の幅を広げています。作品は、インスタレーション、平面、立体と様々なメディアに及びますが、フラフープやチューブ、傘、扇風機、雑誌の切抜きなど、身近な素材を用いる点で共通しています。鬼頭は、美術作品と分かちがたく結びついてきた精神性や物語性を排除し、きわめて表層的かつ中心を欠いた、無限の空間を生み出します。それは、日常の小さな愉悦が増殖し支配する、一種のパラレルワールドのようにも見えます。今回の展示では、大量のスカーフを用いた大がかりなインスタレーションに挑戦します。
松江泰治
MATSUE Taiji(b.1963-)
東京都に生まれる。現在、東京都在住。
松江泰治は、砂漠、山岳、丘陵、そして都市といった世界各地に拡がる様々な地球の表面を、独自の視点で切り取り写し出してきました。画面全体が均質かつ克明に写し出された俯瞰的な風景は、実在するものであるにもかかわらず、観者の遠近感やスケール感を麻痺させ、観者は現実の空間とは異なる、時間さえもがそこには存在しないかのような非日常的な世界へといざなわれます。本展では、新たな展開である映像作品を含む近年の作品を中心に展示します。
ビョルン・メルフス
Bjørn MELHUS(b.1966-)
キルヒハイム・ウンター・テック(ドイツ)に生まれる。現在ベルリン(ドイツ)在住。
ビョルン・メルフスは、現在ヨーロッパでもっとも注目すべき映像作家の一人として、世界中で活躍しています。メルフスが注目するのは、私たちの無意識に染み付いている音やイメージの記憶であり、とりわけ、大衆文化を担ってきたアメリカの娯楽番組やハリウッド映画は、制作の大きな着想源です。本人が演じる映像作品は、独特のユーモアとともに、メディアと社会の関係、また、メディアが個人に及ぼす影響について再考を促します。本展には、ホラー映画から採録した音声を用いた大がかりなビデオ・インスタレーションなどを出品します。
中井川由季
NAKAIGAWA Yuki (b.1960-)
茨城県に生まれる。現在、茨城県在住。
筑波山中腹にアトリエをかまえ、自然からインスピレーションを受けた有機的で温かみのあるクレイ・オブジェを手がけます。数ヶ月をかけ、紐づくりによって立ち上げられる作品は大型のものが多く、その存在感は現代美術におけるサイト・スペシフィックなインスタレーションの文脈にもつながります。作家活動の開始当初より、新進の女性陶芸家として注目をあつめ、その後も、彫刻家が自主運営するユニークな野外彫刻展、「雨引の里と彫刻」に毎年参加するなど、意欲的に活動を続けています。日本の陶芸の次世代を代表するとともに、現代美術における陶芸の可能性を追求する主要な作家のひとりです。

関連イベント

フィルム上映会

ビョルン・メルフスの作品を上映します。

日時 5月3日(火・祝) (1)11:00-12:15/(2)13:00-14:15※(1日2回上映)
会場 国立新美術館 3階 講堂
定員 250名(先着順)
※(2)終了後、ベルリンのメルフスさんが生中継で登場します
※鑑賞は無料ですが、本展の観覧券(半券可)が必要です

アーティスト・トーク

作家 バードヘッド[中止]
日時 3月19日(土)14:00-15:00
会場 3階研修室A・B
定員 60名(先着順)
※聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)が必要です
作家 鬼頭健吾、松江泰治[中止]
日時 3月26日(土)19:00-20:30
会場 1階ロビー
※聴講は無料です
作家 岩熊力也
日時 4月16日(土)14:00 -15:00
ゲスト ポンちゃん人形(腹話術)による紙芝居
会場 展示室 ※展示室入口に集合してください
※聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)が必要です
対談 松江泰治(作家)×松井みどり(美術評論家)
日時 4月29日(金・祝)14:00-15:00
会場 3階研修室A・B
定員 60名(先着順)
※聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)が必要です

フィルム上映会+アーティスト・トーク

作家 ビョルン・メルフス[中止]
日時 3月21日(月・祝)
会場 国立新美術館 3階 講堂
定員 250名(先着順)
※聴講は無料ですが、本展の観覧券(半券可)が必要です

アーティスト・ワークショップ

「暮らしを見つめる 粘土で作ってみる」

作家 中井川由季
日時 5月7日(土)12:30-16:00
会場 国立新美術館 別館3階多目的ルーム他
対象 小学生以上 大人まで
定員 20名
参加費 1人500円
URL https://www.nact.jp/release/20110507.html
※参加には事前申込みが必要です

取材に関するお問い合わせ

国立新美術館 広報担当
〒106-8558 港区六本木7-22-2
TEL: 03-6812-9925 / FAX: 03-3405-2532 / E-mail: pr@nact.jp

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